2014年7月1日、オーストリアで、Open Data Portal Austria (odp)という新しいオープンデータポータルが立ち上がりました。
odpの最大の特徴は、非政府データを対象としている点です。民間企業、個人、NPOやNGOなどが持っているデータをオープンデータとして公開し、広く活用できるようにすることがodpの目的です。odpは、Wikimedia Austria、Open Knowledge Foundation Austria、Cooperation OGD Austriaの協力によって開発されました。
odpで公開されているデータセット数は34とまだ多くはありません。しかしHewlett-PackardやIBMなどの企業が既にデータを公開しています。
例えばこれはHPのプリンターや複合機に関するデータです。8万5千種類を超える製品のデータが「Creative Commons Attribution 3.0 Austria」のライセンスで公開されており、著作権者表示をすれば誰でも自由に利用することができます。
こちらはオーストリアにあるIBMのオフィス一覧で、同じくライセンスは「Creative Commons Attribution 3.0 Austria」が適用されています。
政府だけでなく、企業や個人、民間団体などが保有しているデータを、政府と同じくオープンデータとして開放し、自由に利用できるようにする試みがオーストリアで始まりました。
オープンデータ運動は政府や自治体から始まり、民間企業や個人へと確実に広がってきています。政府や自治体がデータを本格的にオープンデータ化するまで数年の歳月を必要としました。オープンデータ化のノウハウが蓄積され、オープンデータによる効果を実感できるようになった今、企業や個人におけるオープンデータ化運動は政府や自治体よりもかなり早いスピードで進んでいくことでしょう。
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