広報誌にはどのような内容が掲載されているのか調べるために、実際の広報誌を分析してみました。現在主流となっている紙面の広報誌は、1号が概ね数ページから十数ページで構成されています。いくつかの自治体の広報誌を分析した結果、コンテンツは大まかには以下の4つに分類できることがわかりました。
実際の広報誌には、これらのコンテンツが紙面にぎっしりと詰め込まれています。どれくらいの量のコンテンツが1つの広報誌に掲載されているのかを調べた結果が以下の表です。
上記の表は東京都の千代田区、足立区、中野区、豊島区という4つの自治体が発行している広報誌を分析した結果です。統計的に意味のあるサンプリングとはとても言えませんが、広報誌に掲載されているコンテンツの種類と量を大雑把に把握するのには役立ちます。
広報誌を調べた結果、4つの自治体の広報誌には平均するとイベントが121件、相談が38件、募集が12件、お知らせが54件掲載されていることがわかりました。広報誌の編集方針は自治体ごとに個性があり、紙面という限られたスペースにできるだけ多くのコンテンツを掲載するための工夫もされています。イベント、相談、募集、お知らせなど異なる種類が入り交じり、モザイクのようにはめ込まれたページもあります。
上記の表のコンテンツ件数は広報誌1号あたりの数です。ほとんどの自治体では広報誌を月に2回あるいは3回発行していますから、たとえば月あたりのイベント掲載数は300前後、相談の掲載件数は100前後にも上ります。こうした情報が市民に届いていないとすれば、実にもったいないことです。
(東 富彦)
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